オーミー!フォーユー!

坂本城址を後にして、松ノ馬場駅からひと駅。京阪石山坂本線の坂本比叡山口駅に着きました。
ここは滋賀県内でも名所中の名所です。

比叡山麓の日吉大社から始まり、長さ日本一を誇る坂本ケーブルに乗り、車窓から琵琶湖の絶景を眺めつつ霊峰・比叡山を登ります。
終着のケーブル比叡山駅から歩いて数分。伝法大師最澄創建の延暦寺へと向かうルートをご紹介してまいりましょう。

伝教大師1200年大遠忌と記された車両を後にして、とても近代的な駅舎をくぐり参道を上がります。
途中、見事なまでの石垣を左手に歩いていきますが、穴太衆(あのうしゅう)石積みの石垣と呼ばれる由緒あるもので、
これは歴代の天台座主(天台宗の貫主であり総本山である比叡山延暦寺のご住職)がお住まいになる広大な本坊、
滋賀院門跡を縁取る、自然石で組み合わせられた石垣です。

途中には有名なお蕎麦屋さんや和菓子屋さんが点在する街並みを通って歩くこと10分弱で日吉大社の正面鳥居前に到着です。

日吉神社という名の神社は日本全国160数社にも及びますが、
その総本宮である山王日吉大社は古代から比叡山に宿る神様として崇められ、
平安時代は平安京の鬼門にあたる場所にあたることから災難除けの神として崇められるようになったそうです。

その後、比叡山延暦寺が創建されてからはその守護神としても信仰し続けられています。
厄除け、方除けの神として有名で、比叡山の麓の40万平方メートルにも及ぶ広大な敷地は、
紅葉の名所としても有名で大勢の観光客が訪れる名所です。

山王鳥居をくぐり、さらに上っていけば西本宮、右に曲がって下れば東本宮と、
数々の歴史ある御社を巡り、またうっそうと茂る森の中を流れる大宮川と石橋の風景を眺めれば、
心落ち着くことは間違いなし。
静けさの中のパワースポットです。

日吉大社を後にして10分ほど歩いてさらに上っていくと、日本一長いケーブルカーとして知られる坂本ケーブルの駅に到着します。
大正14年に建設されたモダンな洋風木造建築の駅舎で往復切符を購入して乗車。一路、山上の延暦寺へと向かいます。

全長2025メートル。わずか11分の往路ですが、緑に包まれた線路道、
琵琶湖を一望できる車窓からの眺めに目を見張りながらの時間の流れは、ホント、心洗われるひと時です。

そして、こちらも大正14年に建てられた洋風鉄筋造りのケーブル延暦寺駅に到着です。

琵琶湖の絶景を堪能しつつ、深い木立の参道を進み、やって来ました。

1200余年の歴史を誇る霊峰、比叡山の中心、延暦寺。
木々の緑の香りと山の空気を堪能しつつ、ゆっくりと歩いてたどり着きました。

788年(延暦7年)に伝教大師最澄によって建立された、天台宗比叡山延暦寺、“日本仏教の母山”とされる名刹です。
緑の木々に囲まれたお堂の数々を巡りながら魂の洗濯をしましょう。

ただ、ひと言で延暦寺と片付けられないぐらいの広大な敷地と歴史を誇る境内だけに、
じっくりと時間を掛けてお参りすることをお勧めいたしますが、
今回は東塔地域、西塔地域、横川(よかわ)地域のうちの東塔地域をご紹介いたします。

秋の空の色と、朱色のお堂のコントラストが美しい法華総持東塔と阿弥陀堂から大講堂。
残念ながら平成から令和にかけての10年間(予定)の大改修の最中で、
外観はお見せ出来ない(お堂の内部は見学できます)根本中堂。
延暦寺の中心をなすお堂や塔が並び立つエリアです。

明智光秀公ゆかりの坂本城址から、さらに進み、日吉大社と霊峰・比叡山、
そして延暦寺を巡る、レース場からわずか30分足らずでたどり着き、そして楽しむことの出来る歴史旅でした。

そう考えるとボートレースびわこは全国でも屈指の、観光資源と歴史遺産に恵まれたレース場といえますね。
NHK大河ドラマ“麒麟がくる”では信長公の比叡山焼き討ちのシーンも放映されましたが、
戦国時代を満喫できる絶好のロケーションですよね。

さて、次回はまたテーマをお城に移して、
羽柴秀吉公ゆかりの、琵琶湖畔四名城のひとつ、長浜城とその界隈をご紹介いたします。

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